養育費
1 養育費
養育費とは、子どもが社会人となるまで(通常は20歳まで)の衣食住、教育及び医療に要する費用をいいます。
2 養育費の請求
養育費について話合いを行い、合意により養育費を決めることができます。
話合いにより合意することができなければ、調停、審判によって養育費の支払いを求めることができます。
3 養育費の算定方法
養育費の額は、権利者、義務者の収入を踏まえ、算定式により決められることとなります。
調停、審判においては、具体的な事情も考慮することとされています。
4 養育費の支払いの確保
(1)履行勧告
履行勧告とは、家庭裁判所が、権利者の申立てにより、義務を履行するよう勧告する制度です。
義務者に心理的な圧力はかかりますが、勧告に強制力はなく、従わない場合の罰則もありません。
(2)履行命令
履行命令とは、家庭裁判所が、権利者の申立てにより、義務の履行を命じる制度です。
履行命令の前に、義務者に意見陳述の機会を与えなければならないとされています。
(3)強制執行
養育費について、調停調書、審判、判決、執行証書などがあれば、強制執行手続きをとることができます。
強制執行により、義務者の預金や、給与債権などを差し押さえることができます。